蕁麻疹

蕁麻疹(じんましん)とは

蕁麻疹(じんましん)とは
蕁麻疹とは、突然かゆみを伴う赤い発疹が現れ、通常数時間以内に跡形もなく消失する病気です。中には、半日~1日ほど発疹が消えないこともあります。また、1回だけで済むこともあれば、何週間にもわたって発症と消失が繰り返されることもあります。
蕁麻疹のうち、6週間未満のものを急性蕁麻疹、6週間以上にわたって続くものを慢性蕁麻疹とそれぞれ呼びます。

蕁麻疹の種類と原因は?
ストレスのせい?

蕁麻疹には、さまざまな原因があります。
アレルギー性のものと、非アレルギー性のものに分けてご紹介します。
原因を特定できないケースが約7割にものぼります。

アレルギー性蕁麻疹

食べ物

サバ、エビ、カニ、卵・乳製品、豚肉、牛肉、鶏肉、大豆、小麦、蕎麦など、さまざまな食物が原因になります。
また、食物に入っている人工色素や防腐剤が原因となることもあります。

薬剤

抗生物質、非ステロイド性消炎鎮痛薬、せき止めなど、あらゆる薬剤に蕁麻疹を引き起こす可能性があります。

植物・昆虫

イラクサ、ゴムなどの植物と接触する、ハチなどの昆虫に刺される・咬まれることで蕁麻疹を発症することがあります。

非アレルギー性蕁麻疹

衣類による刺激、
引っ掻く行為による刺激

衣類による摩擦・圧迫といった刺激、(かゆみなどから)引っ掻く行為による刺激が、蕁麻疹の原因となることがあります(機械性蕁麻疹)。

温熱

過敏になった皮膚に温熱の刺激が加わることで起こる蕁麻疹です(温熱蕁麻疹)。

日光

日光にあたった部位に現れる蕁麻疹です(日光蕁麻疹)。誰でも日光にはあたりますが、ある日突然、発症します。

発汗

運動、入浴などによって汗をかいたときに現れる蕁麻疹です(コリン性蕁麻疹)。

その他

疲労やストレス、睡眠不足、全身疾患(甲状腺疾患・ウイルス性肝炎・膠原病など)などが原因になることもあります。

蕁麻疹の症状

蕁麻疹の症状

  • 皮膚の赤い膨らみ
  • かゆみ
  • 痛み
  • ヒリヒリ
  • チクチク

上記のような症状が突然現れ、多くは数時間以内に、跡形もなく消失します。繰り返されるケースと、繰り返されないケースがあります。
発疹は、赤くぷっくりとしており、蚊に刺された時と似ています。また、顔を含め全身のどの部位であっても起こり得ます。

蕁麻疹の治療・治し方

蕁麻疹の治療法には、以下のようなものがあります。

原因物質の回避

蕁麻疹の治療・治し方検査を行っても、蕁麻疹の原因を特定できるのは3割ほどに留まります。
食べ物、薬剤、衣類との摩擦、掻きむしり、温熱、日光、発汗、ストレス、疲労など、明らかに原因になっているもの、原因になっていると思われるものを取り除きます。

内服薬

蕁麻疹の治療・治し方薬物療法では、抗ヒスタミン薬の内服が中心となります。近年では、眠気などの副作用が少なく持続時間が長い(1日1回の内服で済む)ものも開発されているため、患者様お一人おひとりのご希望・ライフスタイルに応じて処方することができます。
その他、H2受容体拮抗薬や抗ロイコトリエン薬などを補助的に使用することもあります。
また急性蕁麻疹で全身に膨疹が広がったり、重症化している場合には、静脈注射やステロイドの内服が必要になることもあります。